三重県津市で伊勢木綿を織り続ける織屋ー臼井織布

お知らせ

2019.06.14
現在、日本で唯一伊勢木綿を作っている「臼井織布」では、100年以上前に導入した織り機40台が、現役で活躍しています。 織り機は、豊田佐吉さんが考案した豊田式力織機のY型です。 トヨタと言えば、現在は自動車メーカーとして有名ですが、設立当初は織機メーカーだったことはご存知でしょうか? 織機の中でもいくつか種類があり、一番有名なのは大正時代のG型(1924年開発)でしょう。総合的機能と経済性で世界一と称賛された機械で、全国、全世界に普及しました。 「臼井織布」が使っているのは、G型より古いY型。1915年の開発と言われています。ロール状の経糸を機械の縦方向にセッティングし、その間に横糸をくぐらせながら織っていきます。 1反織るのに1日かかるというスローペースです。伊勢木綿に使用する糸は、一般的なものと違って、空気を含ませとても柔らかくよっているので、このY型でないと織れないんだそう。 糸が柔らかすぎて、織っている途中でちぎれてしまうこともあるほど。そうすると機械がストップするので、職人さんたちが手作業で糸を紡ぎなおします。 ゆっくり丁寧な織り方と、職人のこまやかな手仕事が、極上の肌触りにつながっているんですね。 明治時代の設計で、当初はすべて木製でしたが、一部割れたところは鋳物に変え、大切に使い続けています。もう、部品を製造していないので、「壊れてしまったら交換できない」と言われているそう。貴重な存在です。 博物館などでも見られますが、こうして活躍する姿には、圧倒されます。    
2019.06.08
こんにちは。二十四節気「芒種」(穀物の種をまく季節)を過ぎ東海地方は梅雨入りとなりました。 雨の季節はどんなふうにお過ごしですか?家でゆっくり着物を仕立てたり・・・いやはや今時、そんな人はいませんね。笑 でも、着物を仕立ててみると、「反物」のすばらしさに気づくことができます。 「反物」って何?どうすばらしいの? 今日はその点をお伝えしますね。   「反物」とは、幅約40センチ、長さ約13メートルのロール状の布のことです。「反」というのは昔、日本でポピュラーだった数の単位で、一反の布があれば大人1人分の和服を仕立てることができます。 この1反で着物を仕立てると・・・あまり布が一切出ないんです! 裁縫をやったことがある人ならわかると思うのですが、一般的に服を作る場合は型紙を起こし、布にあてて、必要のない部分を切り落としていきます。あまり布が出ないなんて信じられないと思います。 反物から着物を作る場合は、そもそも、型紙も不要です。布を「身ごろ」「袖」「前部分」「襟」のパーツに切り分け、縫い合わせていくだけ。その切り分け方も、すべて直線切りなのでとってもシンプル。 着物は着る人に合わせて帯で長さを調節する服なので、仕立てる時にきっちりとサイズを測る必要がないんです。 ということは、多少背が高かったり低かったり、ふくよかだったりほっそりしたりしていても、同じサイズの着物を身に着けて、帯で調節すればいいんです。洋服と違って、活躍する機会もぐっと多くなると思いませんか? ごみが出ない「エコフレンドリー」、作り方もシンプル、サイズも柔軟・・・着物ってとっても機能的なんですよ。   臼井織布では、1つの織機で1つの柄を織るのに、1反分になるように糸の量を設定しています。 一反一反、色や柄の組み合わせが違うので見ていてとても楽しいです。 工房にもぜひ、遊びにきてください。        
2019.05.29
まだ5月ですが30度を超える日もあり、今年の夏も暑くなりそうですね。 昨年の猛暑も厳しかった。日本の夏はいったいどこまで暑くなってしまうのでしょうか? 臼井織布ではそんな夏を涼やかに過ごせる「伊勢木綿の綿麻パジャマ」を6月1日から販売します。 このパジャマの特徴は、綿と麻を混合した糸を使用していること!綿はやわらかい肌触りで、麻は通気性がよくさわやか。2つのいいところを両立した、夏用のパジャマです。 縫製は、寝具メーカーでなくアパレルメーカーにオーダーしたのもこだわりです。肌に当たる面の縫い目が暑く出ないように工夫しましたので、着心地の良さはお墨付き。 布地は、着物向けの伊勢木綿の反物と同じように、明治時代から現役の豊田自動織機で、伝統を守りながら丁寧に織りました。 そもそも伊勢木綿の反物の特徴としては、「縞」もしくは「格子」があげられます。豊田自動織機を使うということは縦糸と横糸を組み上げることなので、この2種の模様しか作れないというのが現状です。 しかし、臼井織布は色の組み合わせや幅の太細を変え、さまざまな「縞」もしくは「格子」模様を生み出しています。そのバリエーションは、無限大と言えるほど! 数あるバリエーションの中に、「ふとん縞」という模様があります。これは江戸時代からの伝統的な模様であり、伊勢木綿の一番オーソドックスな模様でもあります。現在は、この模様の反物で着物や浴衣を作っていますが、その名の通り、本来はふとんに使われていたもの。つまり、伊勢木綿は昔から、快適な睡眠にぴったりの素材だったということです。 心癒される着心地、ぜひお試しください! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 商品紹介 <臼井織布>豊田式力織機で織った伊勢綿麻のパジャマ サイズ:紳士(M/L)、婦人(M/L) 素材:綿50%、麻50%。洗濯機可。ウエストゴム。 価格:24,840円(本体価格23,000円) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~                                                                                                                                                                            
2019.05.01
2019年5月1日、「令和」が始まりました。新しい時代の幕開けです。 これを機に、臼井織布のブログもリニューアル。臼井織布が日本で唯一つくり続けている「伊勢木綿」について、みなさまに、今まで以上にディープな情報を伝えていきたいと思います。宜しくお願いします。   さて、初回のテーマは「令和」にちなみ、「伊勢木綿」と臼井織布の歴史を、おさらいしてみましょう。 「伊勢木綿」には、約400年の歴史があります。伊勢の国(現在の三重県)が綿の産地であったことから家庭内工業として生産が始まり、江戸時代(1603-1868)初期には、伊勢の商人が江戸中に広め、庶民の普段着として愛用されていました。柔らかく軽く、着心地がよかったのでしょうね。 そんな中、「伊勢木綿」用の綿を染める紺屋(こうや)として、江戸時代中期にスタートしたのが、現在の臼井織布の前身です。始まりは、現在の三重県亀山市でした。商益で少しずつ機械(織り機)を集め、近所の人に働きにきてもらいながら、商売を大きくしていきました。 「明治」時代(1868-1912)には、現在の工場である津市一身田に場所を移し、豊田製の織り機を導入。臼井織布として増産体制に入り、「大正」(1912-1926)、「昭和」(1926-1989)の時代を過ごしてきました。さらに「平成」(1989-2019)、そして「令和」の現在まで、変わらない方法で、「伊勢木綿」を作り続けています。 その期間、約100年。 100年も経てば、新しい技術がどんどん生まれます。特に、この100年の変化のスピードはめまぐるしいでしょう。 一番の変化は、取り巻く環境。昭和のころには、一身田には臼井織布以外の「伊勢木綿」をつくる工場が複数ありました。しかし次々と店をたたみ、現在、「伊勢木綿」をつくっているのは臼井織布だけになってしまったのです。 他企業が廃業した理由には、着物文化の衰退があるでしょう。 しかし、この環境を〝難しいことこそ、やっていかんと〟と前向きにとらえるのが、臼井織布の臼井成生社長。「伊勢木綿」を着物にこだわらずバッグや洋服をつくったり、イベントに出展したりと、新展開をどんどん仕掛けています。 さて、どんな展開を仕掛け、伊勢木綿の魅力を発信しているのか? そもそも、伊勢木綿の何が人をひきつけるのか? このブログで紹介していきたいと思います。毎週金曜更新予定です。お楽しみに!
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